第三話「姉と休日」


今日は日曜日




「アッサム〜、ちょっと出てきなさーい!」




「げ、リル姉が呼んでる・・嫌な予感・・・・」







「呼ばれたらさっさと来なさいよ」


「うるせーな、なんだよ」

「・・・・・・・・あんたその格好暑苦しいわ。着替えてきなさい」


「は?」



「ね、お願い!ラフな格好がいいな〜」

「ムゥ・・・・・・・・わかったよ」




リル姉のお願い攻撃


これは何かあるぞと思い、言う通りにするアッサム





「これでいいか・・・ってアレ?」

「さ、行きましょ」





「ったく、どこまで人使い荒いんだよ・・・・(ブツブツ)」





「ねぇ、どこ行くの?」

「黙ってついてきなさい」









「あれ、軍の基地じゃね?」





「ずいぶん遠くにくるね」

「もうすぐよ」






「さ、着いたわ!行くわよ!」

「あ、こんな所に家がある」


「アッサム早く来なさいっ」






「リル姉、早いよ!ちょっと待って」

「あ、あそこ知ってる。ホロウなんとかの泉だ」




「ホロウログの泉よ、あたしのお気に入りの釣り場なの」

「ふ〜ん、そういえばこの上って墓地じゃね?」



「そうよ、ここは死の魚釣りへ行くにはちょうどいい寄り場なのよね」





「さ、釣りしましょ」




バシッ

「あいてっ」





「いってー、リル姉気をつけろよ」

「だってあんた邪魔なんだもん」


「ひ、ひでぇ・・・・」


「ちくしょー!ぜってーリル姉より釣り上げてやる!」

「なにおー、このあたしに勝てるものかよ!」


「勝つ!ゼッテー勝つ!!」














「ところで、今日は俺になんかあるから連れてきたんじゃないの?」

「そうよ、よくわかったわね」





「あたし、シラクとは別れたわ」

「へ、へぇ〜・・・」


「しかもあいつ、他に手ぇ出してた女がいたのよ」



「二股よ、アイツあたしに二股かけてたのよ!
しかもさっきの家ね、その女の家なのよ」

「あたし、行って確かめてきたんだから!」


「ぇ・・・行ったんだ・・・・・」




「もぅ最悪よー!なんであたしがあんな猿みたいな女に負けなくちゃ
なんないのよ!ちょっとショックだったわ・・・・」

「あぁ男取られた事より、あんな女に負けた事の方が許せないわ!」


「・・・・・・・」










「おーし、いっちば〜ん♪」

「お、でかい!さすがっ」


「ふふん♪」




「あ、なんか変なの釣れた」

「赤ニシンじゃない、なんかちょん切れてるわよ?」





「今度はアメリカザリガニね!」

「それはロブスターだろ!」


「やーね、知ってるわよ!」



「あんた知らないの?芸人のアメリカ〇リガニ!
うちの高校で漫才やってくれた事あんのよ!」

「うっそ、マジ!?」


「マジマジ!」


「なんだよ!見たかったな〜!」







それから二人は、ひたすら釣りを楽しんだ・・・・・・・










(眠くなってきたんだけど・・・・)










そして、その日・・・・


上から三番目の姉、プレジャが帰ってこなかった・・・・・・・・・