第四話「誘拐野郎三人組」

姉、プレジャがいなくなる数時間前・・・・
事件は起こった







彼はリュウ・ゲンコク


噴水のある公園広場に来ていた

「ん?」






「なんだありゃ?」




〜〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜♪〜〜〜♪〜〜〜〜〜〜〜〜






「ふ〜ん、結構上手いな」

「はい、結構かわいいっスね」



「あぁ・・・ん・・・?」





「キリー、お前・・・・・・」


「あ、リュウさんが動いた」





「(まさか、リュウさんも狙ってるのかな・・・・)」




「って、なんでソッチに行くんスかっ!」





「アイツ、あぁ見えてシャイだからな」


「え、じゃあやっぱり・・・・」


「やっぱり?」







ジーーーーーーーーーーーー

「いい演奏をする・・・」





「しかもかわいい・・・・」





「うむ、いいアングルだ」

「俺の腕におさまるサイズだ」










「あ、そうだ!」

「誘拐しよう」








「(何やってんスか、リュウさん)」

「(行かないなら俺が先に行っちゃいますよ!)」



「あ、おいキリー?」



♪〜〜〜〜〜〜〜♪〜〜♪〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜〜〜



「(あれ、まさかキリー
お前がやってくれるのか?)」




「(はい、リュウさんより先に
オレが声かけちゃいますからね!)」

「(後で文句はナシっすよ!)」





「(なんだ?)」

「(何二人で見つめ合ってんだよ、気持ち悪ィな・・・・)」





〜〜♪〜〜〜〜〜〜♪〜〜〜♪〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜










「(もーさっさと行けよ)」

「(じれってぇな〜)」






「(リュウさんには悪いですけど
こーゆーので上下関係ありませんから、先に行かしてもらいます!)」

「・・・・・もぅどっちでもいいから早く行けよ・・・・」





「(そうか、キリー・・・
お前ってヤツは、俺のために悪役をやってくれるってワケだな!?)」

「(しかしお前にそんな事はさせんぞっ)





「(早く行け!)」

「(行け!早くっ!)」




♪〜〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪〜〜








「(じゃ、遠慮なく行かしてもらいますね♪」



「(よし、必ず俺のモノにしてやるゼ!」

「グフ、グフグフ・・・・・」









「(あ、リュウさん!)」

「(やっと行ったか・・・・)」




チャラチャラ・・・・


「ありがとうございます〜」

「い、いえ・・・
す、素敵な演奏で・・・・・・」




「あの、良ければ少しお話でも・・・・」

「あ、はい。いいですよ!
(お金入れてくれたんだもんね、ちゃんと相手しなくちゃ)」




「ぼ、僕リュウ・ゲンコクっていいます」

「あ、私はプレジャ・ハレーと言います」


「プレジャさんですか、す、素敵なお名前で・・・」


「どうも・・・・(早く終わらないかしら)」




「あ、あの、ぜひですね・・・・
ぼ、僕も・・・いや僕と・・・・・・
お・・・おつ・・・・・・・・」

「あ、ごめんなさい。もう行かなくちゃ!」


「えっ・・・」





「すみませんけど、私はこれで。
良ければまた演奏を聴きに来てくださいね!」

「は、はい・・・・・」












「おいリュウ、これでいいのか?」

「んなわけねーだろ、ちょっと手伝え!」


「あ?なにを?」




















































































――――その日の夜――――






「兄貴」


「ん、なんだよ」

「プレジャ姉が帰ってこないんだけど・・・・」


「しらない」





「しらないじゃなくってさ・・・・・」


「まだ9時だぞ、そのうち帰ってくんだろ」

「うん、でも・・・・
今日5時から音合わせしようって言ってたのに、
来なかったんだ・・・・・
連絡してもつながらないし、
何かあったんじゃないかって心配なんだよ」



「・・・・・・・そりゃ、心配だな」





「でしょ?ロックにも電話したんだけど
やっぱり連絡取れないって言ってたし・・・・」



「あー、お前たちのバンド仲間の・・・」


「うん・・・、だからさ・・・・
さ、探しに行こうよ・・・!」

「え、お前外出れんの?」





「もう真っ暗だぞ?」






「そ、そうだね・・・・・・・」




















「さ〜て、お料理の時間だよ〜〜!子猫ちゃぁ〜ん♪」



「グフ、グフフ・・・・」




「グフフフフフフ・・・・・・」