最終話 カセリンの真実編


ジャンクとデル様が街を出て行ってから
一週間が経った・・・・・





シルバはジェミーと同棲しようと、新しい家を買い、

ジェミーへのプロポーズに成功した。








パッチはカセリンと、他の町へ引っ越そうと
準備しており・・・・・



パッチ「持ってくのソレだけでいいのか?」

カセリン「うん、アタシもう大人だもん。
     コレだけでいい」
パッチ「大人ですか・・・・」









そして、ポルトーは・・・・
何故か、カラーギャング「HEAVEN」のメンバーとなっていた。

ナンパの約束をパッチとしたハズだったのだが、
さすがに失恋したばかりのパッチはそんな気分になれず・・・



シルバはジェミーとやり直すために、
今はナンパはしないと誓い・・・



かつて敵であった、HEAVENにポルトーを託したのだった

というわけで、HEAVENに加入したポルトー。










所変わって、ここはパッチの実家がある、とある町。




パッチは他の町に引っ越す前に、父親にカセリンを娘として
紹介しに来たのだった。

カセリン「パパ、この町
     なんか霧が濃いね・・・」
パッチ「あぁ・・・、この町は危ない人間が多いから
    あまり俺から離れるなよ?」





この町は悪人が多く、殺人や誘拐が多発している
地域である。




その中でも、暗黒街の闇ブローカーであるパッチの父親は
有名であった・・・・。

そして、パッチの実家となっているこの建物は、
犯罪者を収容する鑑別所となっていたのを、
パッチの父親が裏取引でまるごと買い取ったのだった。






ガチャ





父「パッチ!貴様、何しに帰ってきた」

パッチ「親父・・・」


パッチ「ちょっと他の町に引っ越そうと思って
    寄っただけだよ。」

パッチ「それと、紹介したい奴もいるしな」
父「紹介したい奴?」



パッチ「あぁ・・・、こいつ」

父「・・・ん?」
パッチ「実は、ワケあってこの子を娘として育てる事に
    した・・・」


父「娘じゃと?
  貴様、嫁も連れてこんと・・・」

父「いや、しかし・・・
  何かお前に似ておる子だなぁ」




父「・・・・・」





父「・・・!
  この子・・・いや、まさか・・・姉さん!?」















パッチ「・・・・親父、さっきの『姉さん』って誰のこと?」




父「・・・うむ、実はワシには姉弟がいてな・・・・」

父「ワシが子供の頃、両親が亡くなってワシは姉さんと
  二人っきりになってなぁ・・・」


父「姉さんと二人、孤児院で過ごしていたんだが、
  ある日、ワシだけ『男の子がほしい』という夫婦に
  引き取られてな、姉さんと別れる事になったんじゃ・・・」

父「そして、ワシがその夫婦に引き取られた後、
  姉さんはその孤児院からいなくなった・・・」



父「ワシはその知らせを受けて、姉さんを探したんじゃが
  結局見つからなかったんじゃ・・・・」

父「今もどこでどうしているのか、生きているのかさえ
  わからん・・・・」




父「だが、貴様の連れてきたあの娘・・・・
  ワシが姉さんと別れた頃の姉さんにソックリじゃった・・・
  いや、そのまま生き写したかのようじゃったなぁ・・・」

パッチ「・・・・・・・・・」


(そういえばアイツ、俺が作ったタイムマシンでコッチに
 来たんだよなぁ・・・・)


(・・・って事は、もしかしてアイツ俺の叔母さん!?)



パッチ「なぁ親父、その姉さんの名前って・・・・」

父「・・・ん?カセリンじゃが・・・・」



パッチ「・・・・・げ」






父「『げっ』ってなんじゃ『げっ』って・・・・」
パッチ「い、いや・・・・」

父「まぁ、どうゆう経緯であの娘を育てる事になったか
  しらんが、決めたからにはしっかり育てるんじゃぞ!」



パッチ「・・・わかってるよ」


(親父には黙っとくか・・・)





ゼン「パッチぼっちゃん・・・・」

パッチ「ゼン、その呼び方やめろって・・・」


パッチ「親父の事、頼むな!」

ゼン「はい、お任せください。」



パッチ「じゃあな。行くぞ、カセリン」
カセリン「はーい」

ゼン「行ってらっしゃいませ。」






カセリン「パパ、あの人がパパのパパ?」
パッチ「あぁ、まぁな」

カセリン「ふ〜ん・・・」




パッチ(・・・・・・・本当はお前の弟かも
    しれない等とは言えないな・・・)

パッチ(過去に帰す事もできないし、
    やっぱもう俺が育てるしかないよなぁ〜・・・)





カセリン「・・・・・・・」

カセリン(なんだろ・・・、あの人
     知ってるような気がする・・・)



パッチ「おーい、カセリン行くぞ〜」

カセリン「ま、いっか・・・・」



カセリン「パパ、もう帰っちゃうの?
     パパの本当の家なんでしょ?」
パッチ「いいんだよ、あんな家
    未練なんてないし」

カセリン「でも、パパのパパがいる家なのに・・・」



パッチ「親父はあの建物を手に入れるために、俺を10年間
    犯罪者と同じ所に閉じ込めたんだ・・・・
    俺達の間には父子の情なんてモノはないんだよ・・・」

カセリン「パパ・・・・」




パッチ「そんな事より、今度の町は空気の良さそうな所
    だぞ!」

パッチ「風車があって、畑があって・・・・
    ブリッジポートみたいな都会とは違って、
    のんびりした町だ」


カセリン「へぇ〜」

パッチとカセリンはこうしてジャンクやシルバと別れ、
リバービューへと引っ越して行ったのだった。












あと二話とか言っといて一話で終わりました。
しかもサクーっとスルーっと終わりました。


単純な終わり方で申し訳ないんですが、
ケルベロスメンバーのその後をそのうちやるので、
今はこれで終わります。


ここまで読んで下さった方、コメント下さった方、
どうも有難うございました!