35 最後の聖戦(後編)


前回、お漏らしをしてしまったHEAVENのヘッド



ヘッド「は、恥ずかしい・・・しかも、く、くさっ!」

パッチ「・・・・・くさいのはお前のせいだよ」



パッチ「ま、とにかく俺の勝ちだ!」

パッチ「今日から京子さんは俺のモノだ」


ヘッド「そ、そんな・・・」

ヘッド「待ってください、僕はまだ負けてません!」



パッチ「は?何言ってんだ、もう決着つい・・・」

ヘッド「いいえ、僕はまだ戦えます!
    それに僕はまだ負けを認めていません!」



ヘッド「お願いです、もう一度・・・
    もう一度勝負してくださいっ!!」

パッチ「まじで・・・、まぁいっか。
    なら次で終わらせてやる」


パッチ「いくぞ!」ガバッ

ヘッド「へ、ちょ、ちょっと待って・・・」




パッチVSヘッド 二回戦目



ヘッド「いきなりなんて卑怯ですよ!」

パッチ「ちゃんと一声かけただろーがッ!」


ヘッド「アイタタタ・・・」

パッチ「今度こそ負けを認めろ!
    結局お前は俺には勝てないんだッ」



ドタンドタン・・・

ヘッド「うっ・・・」


パッチ「どーだ、まだやるか?」

ヘッド「イタタタ・・・」


ヘッド「うわああぁぁぁ」

パッチ「あ、逃げた・・・」



ヘッド「わああぁぁ〜」

バタバタ




パッチ「・・・たく、漏らしといてそのままかよ」

パッチ「俺に掃除させやがって・・・」


ゴシゴシ・・・

パッチがヘッドのお漏らしを掃除している頃、
ヘッドは叫びながら外を駆けずり回っていた・・・



ヘッド「はぁはぁ・・・、
    僕はなんて情けないんだぁ〜!」



ヘッド「負けた上に漏らすなんて・・・
    僕は人としてなんて情けないんだ・・・!」

ヘッド「これじゃあ京子さんを取り戻す資格なんて・・・」



ヘッド「・・・・・・、でも・・・
    やっぱり京子さんを他の人に取られるのは
    イヤだ・・・!」

    

ヘッド「戻ろう・・・・」




パッチ「あ、戻ってきた・・・」

ヘッド「すみません、パッチさん。
    もう一度僕と戦ってください」



パッチ「もう一度って・・・・ヤダよ」

ヘッド「お願いします!次で最後にしますからっ」


ヘッド「見てください、僕はまだまだ戦えるんです!」

パッチ「うっ・・・く、くさっ」


ヘッド「ほらっ、ほらっ!」

パッチ「うっぷ・・・、ニオイを振りまくな・・・!」



ヘッド「僕を倒さないと京子さんは渡せませんよ!」



パッチ「うえっ、ゴホゴホッ・・・
    ま、まじかよ・・・」



ヘッド「さぁ、さぁ!」

パッチ「うえっ、近づくな・・・!くせぇって」



ヘッド「ふふふ・・・思わぬ障害が発生しましたね
    どうですか、僕に触れられますか?」ニヤリ

パッチ「ひぃ〜〜〜」


パッチ「って、何言ってんだ!」ボカッ

ヘッド「あ〜〜れ〜〜〜」




ボカボカッ




涼太「えっと、なんか助けたいけど
   近寄りたくない感じ・・・」





パッチ「はぁはぁ・・・もういいだろ?
    もう負けを認めろ・・・!」

ヘッド「いっつつ・・・」




ヘッド「パッチさん・・・・・・」




パッチ「なんだよ、まだやるつもりか?」




バタンッ

京子「田吾作くん!」




ヘッド「き、京子さん!どうしてここに・・・」

パッチ「俺が教えといたんだよ」


ヘッド「い、いけません!僕に近付いては・・・!」



ヘッド「ひえぇぇぇ!ダメですぅぅ〜〜〜」バタバタ

京子「・・・・・何かしら、この臭いは・・・」



ヘッド「もうダメだぁ〜!おしまいだぁ〜〜〜!!」



京子「待って!田吾作くん!!」

ヘッド「わああぁぁぁ」



京子「田吾作くん・・・!」



京子「田吾作くん・・・、どうして逃げるの?」

ヘッド「ダメです!それ以上近づかないで下さい・・・!
    に、臭いが・・・・」


京子「臭い?それがなんだと言うの?
   それより、見てたわ田吾作くん・・・!
   何度も立ち向かっていく姿、カッコ良かったわ!」

ヘッド「京子さん・・・・」



京子「私を諦めないって言ってくれて嬉しかったわ!」
ヘッド「京子さん・・・・」

涼太「おわ・・・、や、やべっ・・・!」


パッチ(む〜〜、イチャイチャしくさって・・・)



ヘッド「京子さん・・・・」

京子「田吾作くん・・・・」



ヘッド「京子さん・・・!」ガバッ

京子「やっと会えたわ、田吾作くん!」



京子「ずっとずっと、探してたのよ!
   アナタを探して、町から町へ・・・
   そしてやっとアナタに会えた・・・!」

ヘッド「京子さん、ごめんなさい。
    何も言わずに京子さんの前から去ってしまって・・・」


京子「いいのよ・・・、こうしてまた会えたんだから・・・」

ヘッド「京子さん・・・」


京子「でも、ごめんなさい。
   せっかく会えたけど、私はもうアナタのそばに
   いられないの・・・
   アナタを倒したら彼女になると約束してしまったの・・・」

ヘッド「京子さん・・・」



京子「だから・・・・、もう私の事は忘れて・・・・
   田吾作くんありがとう・・・・、さよなら」

ヘッド「京子さん・・・・」




京子「パッチくん、ありがとう。
   また田吾作くんに会えたのはアナタのおかげよ!
   約束通り、アナタの彼女になるわ・・・」

パッチ「・・・・・・・・」







パッチ「他の男を想ってる女とは付き合えないし・・・」
京子「え・・・・・」

パッチ「自分に正直に生きな・・・!俺もう帰るし」
京子「パッチくん・・・・」





京子「ありがとう、パッチくん!
   ホントにありがとう・・・!」

パッチ「あぁ、じゃあな・・・
    今度は逃げられないようにな・・・!」
京子「ふふ、そうね」




ダッ・・・・・






京子(本当にありがとう、パッチくん・・・)

















パッチは車に乗り、そのままバーへ向かった






ジャンク「・・・珍しいな、お前が外でメシ食おうなんて
     言い出すとは・・・」

パッチ「・・・・そうか?」




ジャンク「どうした?なんか元気ないな・・・・
     もしかしてあのヘッドに負けたとか・・・?」

パッチ「・・・・・ケンカには勝ったけど、
    勝負には負けたって感じ」



ジャンク「そうか・・・・
     まぁヤケ酒にでも付き合ってやりたいが、
     家にカセリン一人きりだからな・・・」

パッチ「・・・・お前って、意外に面倒見いいよね」






パッチは失恋したにもかかわらず、
そんなに傷ついていない自分に驚き、
ジャンク達に有難みを感じていた。



自分にも仲間がいるのだと、感じていた・・・・






パッチ「ふぅ・・・・・」

パッチ「・・・・・もうこの街から引っ越そうかな・・・」





しかし、多少なりともちょっと傷ついていたパッチであった・・・