34 最後の聖戦(前編)




シルバはこの日、ジェミーとの約束があり
呼び出した。




ジェミー「シルバ!」



ジェミー「シルバ、いきなり今日の約束キャンセルって
     どうゆうこと?」

シルバ「ジェミー・・・」



シルバ「ジェミー、ごめん。
    今日はちょっと友達と約束があって
    行けなくなっちゃったんだ」

ジェミー「・・・・・・」



ジェミー「・・・・・友達とか言って、
     ホントは他の女と会うんでしょ?
     いいわよ、好きになさい!もうやってられない
     わよ!」

シルバ「ち、ちがうよっ!
    ホントに友達なんだ!」  


シルバ「友達の頼みで、今日は行かなきゃいけない所が
    あるんだ・・・」

シルバ「だから、ゴメン・・・・
    帰ってきたら、必ずジェミーの家に行くよ」





ジェミー「・・・・・・・・・・」

シルバ「・・・・わ、わかってくれる?」




ジェミー「シルバ・・・・
     もしかして、今一緒に住んでる人達と関係あるの?
     危ない事とか・・・・ないわよね?」

シルバ「・・・・・大丈夫だよ。
    ジェミーは安心して待っていて」




ジェミー「シルバ・・・・」




ジェミー「シルバ、早く帰ってきてね」

シルバ「うん、行ってくるよ、ジェミー」






ジェミー「シルバがあんな事言うなんて・・・・」




ジェミー「それに、いつになく真剣な目だった・・・」

ジェミー「シルバ・・・、友達できたんだ・・・」



シルバが女の事以外で「友達」という言葉を使うのは
珍しかった・・・




てゆーか、友達いたよね、キースが(笑)









シルバ「ねぇ、ジャンク・・・」

ジャンク「ん?」



シルバ「僕、いくらお金を積まれたからって
    ナンパ以外で殴られるのはイヤなんだよね・・・」

ジャンク「持ち逃げか?」


シルバ「いやいや、ジャンクなら一人で
    片づけられるんじゃないかな〜」

ジャンク「金貰っといて手ぇ出さないつもりか・・・」


シルバ「だってさぁ、今日ジェミーと約束あるんだよ
    ボコボコの顔で会いたくないじゃない・・・」

ジャンク「顔は殴らないで〜って言えば?」


ゾロゾロ・・・・







とある倉庫・・・




ヘッド「アナタですか、僕を呼んだのは・・・」

パッチ「待ってたぜ、HEAVENのヘッドさんよぉ」


パッチ「悪いけど、後ろの兄ちゃんは手を出さないでくれ」

パッチ「これは、そこの男と男の勝負なんだ・・・」



涼太(男と男の勝負・・・?)

ヘッド「一体、僕に何の用なんですか?
    まさか、この間の報復ですか?」


パッチ「報復って・・・・
    俺はなんもされてねーし」

パッチ「とにかく、後ろの奴は手を出さないでくれ」



涼太「ヘッド・・・」

ヘッド「大丈夫です、男と男の勝負と言われたら引けません!
    涼太くんは手を出さないで下さい・・・」


涼太「わかりました。俺はその辺にいますから
   必要になったら言ってください」



ヘッド「大丈夫です、そんな事にはなりませんから・・・」





ヘッド「僕に何の用なんですか?」

パッチ「まぁ、言いたい事は色々あんだけどさ・・・
    とにかく・・・」




お前の彼女と思われる


桐生院京子は


もうお前の女じゃないから!!」



ヘッド「え、えぇ!なんですってぇ!!?



パッチ「お前に勝ったら彼女は俺のモンになるんだよ!!」

パッチ「もうお前のモンじゃねぇし、もうお前を探すコトもねぇし
    もうお前を想って悲しい顔をするコトもねぇ・・・!」


ヘッド「そ、そんな・・・・」



ヘッド「そんな事って・・・・」

パッチ「わかってたんだろ?何も言わずに姿を消したんだ・・・
    大方、彼女もわかってくれると勝手に思い込んで
    彼女の前から姿を消したんだろうが、
    大事な事はちゃんと相手に伝えなきゃわからない・・・」



パッチ「俺は何度もお前を探してる彼女の姿を見た・・・!」

パッチ「見つからず、落ち込んで悲しそうな彼女を
    幾度となく見てきた・・・!
    だが、見つかったら見つかったでどーだ、
    お前はまた彼女から逃げたッ!」



ヘッド「そ、それは・・・・」

ヘッド「京子さんならわかってくれると・・・」


パッチ「何をわかってくれるってんだ?
    お前のはただの自己満足なんだよッ!!」

パッチ「俺はお前を許せねぇ!
    お前に勝って、彼女を悲しみから救い出してやる!!」



ヘッド「き、京子さんは・・・・
    京子さんは渡さない!!」

ヘッド「僕は彼らと約束したんだ!
    大切な人を取り戻すと!絶対諦めないって
    誓ったんだ!!
    だから、僕は負けない!!」


ベシッ

ヘッド「あぅ!」


ヘッド「やったな、コノ!」

パッチ「京子さんはお前にゃ、もったいねぇ!」


ボカスカ・・・



ヘッド「僕は諦めないって決めたんです!
    だからアナタには負けませんッ!!」



パッチ「男なら諦めなきゃいけない時もある!
    ここは諦める所だぜぇ〜!!」

ヘッド「あ、諦めません!!」


ヘッド「うわぁぁぁ〜!」

ドタドタン・・・


パッチ「・・・・フン、だから諦めろって言っただろ!
    結局お前は俺には勝てないんだ・・・」

ヘッド「イタタタ・・・」






その時、ヘッドに異変が起こった・・・・!





ヘッド「あ・・・・」

ヘッド「も、漏れ・・・漏れるぅぅぅ〜」


失禁してしまったのだった・・・

ヘッド「あ、あっあっああぁぁぁぁ〜〜・・・・・・」


ジョワワワワァァァ〜〜〜〜



ヘッド「み、見ないで下さいぃぃ〜〜〜〜」

パッチ「お、おま・・・・」




ヘッドはこんな勝負に一対一(サシ)で誰かと闘った事はなく、
心も体もひどい緊張状態であった・・・・

勝負がついた後のちょっとした気の緩みで、
ヘッドは失禁してしまったのだった・・・





ヘッド「あ、あの・・・
    この事は・・・この事はみんなには言わないで・・・」

パッチ(・・・・こ、こんな男と
    京子さんが付き合ってたなんて信じられない・・・・)



ヘッド「あ、あの・・・言わないで・・・・」

パッチ(こんな男と・・・!!




(こんな男とぉぉ〜〜〜〜!!)

ヘッド「あの・・・・聞いてます?」