19 爆弾魔パッチ編


<注>決してパッチみたいな人間になってはいけない。
   ならないという自信のある人だけ見てください!





パッチはガラクタ置き場へ行く途中、
マリーナという女性に呼び止められた



マリーナ「ちょっと、パッチ!よくも裏切ってくれたわね?」

パッチ「あ?いきなりなんだよ」


マリーナ「なんだじゃないわよ!」

パッチ「マリーナ、何があったんだ?話してみろよ」
マリーナ「ごまかさないで!私知っているんだから・・・・
     あなた、男が好きなんですってね!」


ガクッ


パッチ「なんだそりゃ・・・・」

マリーナ「アナタとは付き合ってたわけじゃないけど、
     男にも手を出してる人となんて御免よ!」



マリーナ「さようなら、もう会うこともないでしょう。」

パッチ「おい、マリーナ・・・」



パッチは男が好きなどと言ったことはなく、
ましてや、男に手など出したこともない・・・・


しかし、自分の身に覚えのない事でも、噂によって
本当にされてしまうのが世の中である・・・・。
一体誰が流したのか・・・・





パッチはガラクタ置き場へ行く気がなくなり、
昼間っからオバケの家へやってきた。



カラン♪


パッチ「あ〜まったく、誰が男が好きだって?
    考えたくもねぇ、キモチワリィ・・・・」

パッチ「・・・・・・俺、男のダチは多いけど、
    まさかしらぬうちに手ぇ出してたとかないよな?」


独り混乱するパッチ




パッチ「・・・・・・ん?」



???「手羽先〜一皿〜!」
バーテン「あいよ」



パッチ(赤いライトに照らされてるからよくわからんけど、
    こいつの服、どー見ても赤のカラーだよな?)

パッチ(例のカラーギャングっぽいけど、偶然か?)



バーテン「はいよ、お待ち」
???「あ〜腹減った〜〜・・・・・ん?」

パッチ「なんにしよっかな〜」



パッチ「あ、俺ナチョスね」
バーテン「あいよ」

???(あれ、コイツどこかで・・・・・・・)




???(ん〜わかんねぇ、だれだっけ・・・)


カラン♪


パッチ(ん、あれ?今入ってきた奴も赤い服だ)



パッチ(おかしい・・・・やっぱコイツら、
    あのカラーギャングの仲間だ!)

パッチ(あ、ちょっと待てよ?
    もしかしてコイツらじゃねーの、俺が男がスキだとか
    いう変な噂流したの・・・・)



パッチ(絶対そうだ!あのウィルって奴だな、きっと・・・・!)

パッチ(チッ、マリーナといい感じになってたのに
    よくもやってくれたぜ、コイツら)



ヒロト「あ、涼ちゃんいた!」

ハイネル「好きだねぇ〜、お前」



パッチ(まずはテメーだ、帽子のボーズ)

パッチ(俺の爆発の餌食にしてやる)



パッチ「あ、そ〜れ」

ポイッ


タッタカタッタカ〜〜タ〜〜〜〜

おばさん「あらボーヤ、おしりに何か・・・・」
涼太「え?」


涼太「ちょ、え?何コレ・・・」

おばさん「ソレ・・・・爆弾じゃない?」
涼太「えっ!」


涼太「爆弾ってそんな・・・・」

おばさん「ヒョエ〜逃げなきゃ〜〜!」
バーテン「おい、爆弾ってホントか?」


涼太「え、まさか・・・・・ホントに?」

バーテン「おい、小僧!危ねぇぞ!!」


ハイネル「え、爆弾?」ドタドタ

ハイネル「・・・・・あっ!アイツはドン・パッチ!!」


パッチ「ワクワク♪」

パッチ「ククク、アイツらみんな吹っ飛ばしてやるぜッ」


ボンッ



パッチ「なんだ、あんなモンか・・・・」

パッチ「しかもみんな非難してんじゃん、
    もっとバレねぇようにできねぇモンかな・・・・」



涼太「あ〜、椅子が・・・・」

おばさん「あ、アンタかい?こんな事したのは!」
バーテン「なに!?」



そろそろ・・・・と恐る恐る
涼太の背後に忍び寄るパッチ

おばさん「聞いてるのかい、アンタ!」
涼太「え、俺?」
おばさん「君じゃないよ、後ろの男にさ」



パッチ「 ボンッ!! 」


ドキッ

涼太「うわっ」



パッチ「うひゃひゃひゃひゃw」

涼太「あ〜ビックリした・・・・・なんだよ、アンタ」


パッチ「ぐふふふ、べっつにぃ〜♪」

パッチ「あ!」
涼太「ん?」



パッチ(コイツも仲間だな、エイッ)ポイ


タッタカタ〜〜〜

パッチ(よし、お前はソコを動くなよ!)


ハイネル「お、おい、ヒロト・・・!」

ヒロト「え、なに?」ガシャコンガシャコン


パッチ(おい、今だ!爆発しろッ)


ヒロト「え、爆弾?どこ?」




ドガーーーーァァンンッ!!



「ギャアアアアァァァァ」



もわもわ・・・・
パッチ「ッチ、また失敗か・・・」

涼太「あ、アイツか!爆弾魔はッ!!」
おばさん「な、なんて人なの!?」


ヒロト「・・・・あ、危なかった・・・」


涼太「おい!ソコのゴミ野郎っ」

パッチ「ゴ、ゴミヤロウだぁ?」


涼太「そうだよ、なんて事しやがんだ!
   殺すつもりかよ!!」

パッチ「何言ってんだ、ちゃんと死なねぇように
    作ってんだよ!」
涼太「そうゆう問題じゃねーだろッ!」



涼太「あっ!思い出したぞ、お前!
   ウィルの言ってたドン・パッチだな!?」

パッチ「やっぱな・・・・」


パッチ「お前らだろ!俺の変な噂流してる奴らはッ!!」

涼太「は?変な噂ってなんだよ」


パッチ「しらばっくれてんじゃねぇよ!!」バシッ

涼太「アイテッ、何すんだ!」



涼太「こんのやろー」


ドタンバタンッ


パッチ「てんめっ、落ちろコラー」

涼太「うぐぅ〜〜」


バキッ ドタッ


涼太「こんの〜」

ヒロト「りょ、涼ちゃん!お、俺も加勢する!」


涼太「てやー!」バシッ

パッチ「フガッ」
ヒロト「いけー!涼ちゃん」


ドカッ バタン


パッチ「テメーら、二人がかりで卑怯だぞ!」

涼太「爆弾魔に言われたくねーよ!!」
ヒロト「ウラー」


パッチ「テメーは邪魔!」ポイ

ヒロト「うわぁぁっ」


ドタンッ バタッ

 


涼太「オラー!どーだっ」



ヒロト「ガンバレー!涼ちゃん」
パッチ「むぐぅ〜」


パッチ「やったな、この!」

ヒロト「ぎえぇぇ」


パッチ「どーだ、思い知ったか!コラァ」

涼太「いてて、ヒロくん俺、俺!」
ヒロト「あ、ゴメン、涼ちゃん・・・」





パッチは乱闘の末、カラーギャングを打ち負かした事に
満足して帰って行った・・・・・




しかし、カラーギャング「HEAVEN」のメンバーは、
ドン・パッチの存在を大きく捉えていた・・・・・・