10 狙われたジャンク編


新居に越してきて翌日
シルバは素っ裸のまま、海を見ていた



シルバ「あ〜この解放感たまんないねぇ〜♪」

パッチ「だな♪あ〜気持ちいぃ〜」



シルバ「ねぇ、ジャンクは?」
パッチ「しらねー」

シルバ「ジャンクってたまに夕方くらいから
    いなくなるよね」
パッチ「そうか?お前は夜いねぇじゃねぇか」
シルバ「僕の事はいいんだよ」



シルバ「それより昨日はすごかったね〜、
    ジャンクってバンパイア嫌いなのかな?」

パッチ「う〜ん・・・」


パッチ「そういや、アイツに絡まれるようになったのも
    夜だったな・・・」

パッチ「まさか、俺をバンパイアと間違えてたとか」
シルバ「それはないでしょ」
パッチ「だよな〜」



シルバ「やっぱバンパイア嫌いなんだよ」

パッチ「どっちでもいいけど、俺達まで
    バンパイアに狙われるのは困るよなぁ」


シルバ(ぁ、僕の職場バンパイアの人ばかりだった・・・
    どうしよ・・・)








夜、墓地へ幽霊を探しに来たジャンク
ここから少々暗くて見えにくくなります



ジャンク「あ〜クソッ!すぐ使えなくなるなコレ・・・」


ブゥゥンブゥゥン



ジャンク「この辺にいるはずなんだけどな・・・」

ジャンク「とうとう故障したかな?」




???「おーし、つ〜かま〜えた〜♪」

???「あれ?いないや〜」




ジャンク「クソッ、全然出てこないじゃないか・・・」


ジャンク「もーダメだな、新しいのに替えるか」



???「ん、誰だ?こんなトコで何やって・・・」



???「アレは・・・」

???「幽霊を探す装置か?」



???「もしかして、アイツ・・・」

???「いや、間違いない!アイツだ!」



???「おい、お前・・・!」



ジャンク「ん、なんだお前」

ジャンク「慣れ慣れしいな、バンパイアの知り合いは
     いないハズだが」



???「貴様だろ!俺達の縄張りを荒らし廻ってる
    ゴーストハンターとかいうヤツは!!」

ジャンク「フン、何を言ってる
     俺は貴様ら悪意を駆除しているんじゃないかっ!」


???「はぁ?俺達が悪意だって?何言ってやがる!
    貴様ら人間の方が悪意を巻き散らかしてんだろーがッ!」

ジャンク「お前らに言われたくなんかないんだよ!
     貴様らバンパイアなんか悪の権化だろがッ!」


???「んだと〜?」

ジャンク「チッ、ダサイ服装しやがって・・・
     バンパイアにはセンスってものが無いのか?」



???「ムッキー〜!!」





そこへ、バンパイアの女性が登場



???「どうしたのですか、ポルトー」

???「どなたと話をしているのです?」



ポルトー「聞いてくださいよ、デル様ぁ!」

ポルトー「あの人間ですよ、噂のゴーストハンター!」




デル様「・・・・そうですか」

デル様「お下がりなさい、ポルトー」


ポルトー「えっ、まさかデル様自らやっちゃうのですか?」

ポルトー「ダメですよぉ〜!お手が汚れてしまいますよぉ〜?」


デル様「心配しなくても大丈夫ですよ」

ポルトー「し、しかしですねぇ・・・」


ジャンク「なんだ今度はバンパイアの女か?」




デル様「ごきげんよう
    わたくし、デル・ア・ブラッキィと申します
    アナタのお名前は?」

ジャンク「バンパイアに名乗る名はない」


デル様「・・・・そうですか」



ポルトー「デル様・・・、そんなヤツに挨拶なんか
     しなくていいのに・・・」

デル様「後ろのはポルキャット・ポルトーと言います。
    先程は失礼致しました」
ポルトー「あ、ソイツはジャンク・ビスっていうんですよ、
     ゴミとネジですよ、デル様」




デル様「・・・ジャンク様ですか」

ジャンク「名前なんかどーでもいいんだよ、
     どーせゴミとネジだし!それよりなんか用か?」
デル様「用・・・と言いますか・・・」


デル様「一言ご忠告しておきます」

デル様「わたくし達を甘く見ないで下さいましね
    同胞に手をかけたのです・・・
    夜道はお気をつけ下さいませ」    


ジャンク「フン、バンパイアに心配される筋合いはない!」


デル様「ウフフ、気の強いお言葉ですこと♪」

ジャンク「・・・おい、ヨダレ出てるぞ」


デル様「あら、失礼♪ジュル」
    (若い殿方の血は美味しそうですわね)


ポルトー「デル様、ソイツやっちゃいましょうよ〜」

デル様「おだまりなさい、ポルトー」


デル様「今日のところはこの辺で失礼させていただきますわ」

ジャンク「フン、いつでも来いよ
     俺が貴様らバンパイアを地獄に送り返してやる!」
デル様「ウフフ、楽しみですわね♪」





デル様「ポルトー、帰りますわよ!」

デル様「あら?ポルトー、どこに行きましたの?」」




デル様「チッ、役に立たん下僕がっ!」



デル様(ウフフ♪それにしてもあの人間は
    使えそうですわね♪

(あ〜、同胞に迎えたいですわぁ♪)




デル様「まったく、ポルトーはどこに行きましたの?」

デル様「わたくし、帰っちゃいますわよ?」


ポルトー「デル様、どこ行っちゃったんだろ・・・」






ジャンク「チッ、なんなんだアイツらは・・・・」

ジャンク「宣戦布告しに来たってことか?
     上等だ、誰がバンパイアに屈するものかっ!」




しかし、気が張ってたせいか
家に着いた途端ジャンクは気が抜けてしまい、
エレベーターに突っかかってしまった

ジャンク「あっとと・・・」




ジャンク「チッ・・・、バンパイアにも
     あんな女がいるとはな・・・」

ジャンク「ククク、面白くなってきた、
     バンパイアをとうとう始末する日が来たか・・・」



なにやら面白くなってきたのか
ジャンクの顔は喜びに満ちていた






☆ 因みに、途中で明るくなったのは
0時になって雲が晴れたおかげなのでした(^_^;)