11 カラーギャング編


今日はガラクタ置き場で廃物を物色中



パッチ「・・・う〜ん、いいのがない」



パッチ「コレも微妙だな・・・」




「あら、パッチくん。今日はどうしたの?」

パッチ「ちょっと部品が足らなくってさ
    いいのある?」


「そうねぇ、今日の品はこれくらいかしら」

パッチ「う〜ん、やっぱりどれも微妙なんだよねぇ〜、
    また来るよ」




パッチ「今日もいいのなかったな〜、
    足らない部品同士で繋げたいけど
    うまく繋がらないしな」

パッチ「いじくり過ぎてハゲてきちゃったし・・・
    う〜ん、どうしたもんか・・・・・」





???「ドン・パッチさ〜ん!」




パッチ「ん?ジェットか」

ジェット「何してるんですか、パッチさん」



パッチ「イイトコに来たな、ジェット!」

パッチ「お前の親父さんに頼んで、
    ちょぉ〜っと配線もらってきてくれないか?」
ジェット「え、またですか?」


ジェット「もぅ無理ですよ、これ以上は・・・」
パッチ「そこをなんとかするのがお前じゃん、頼むよ!」

ジェット「え・・・、でも・・・うぅ・・・」




???「おい、高校生相手にカツアゲか?」

パッチ「あ?」


パッチ「何お前」

???「このカラー見てもわかんねぇなんて
    どこの田舎モンだ?お前」
ジェット「パッチさん、あの人カラーギャングですよ」
パッチ「カラーギャング?」



???「そうそ、わかってるねぇ
    そこの高校生くんは」

パッチ「なんだ、群れねぇと何もできねぇ奴らか」
???「あ、そんなコト言っちゃう?」





????「俺達は君みたいに
     人間として最低なコトはしないのさ、
     なぁドン・パッチくん」
パッチ「ムッ、サイテーだとぉ?」

ジェット(わっ、ヤ、ヤバイよ!また一人増えちゃったよ!
    パッチさん、どうしよ・・・・ボク怖いよぉ〜)
パッチ(ジェット、お前帰っていいぞ)
ジェット(え!ラッキー♪)




???「え、お前がドン・パッチ?」
パッチ「そうだよ」

???「げぇ〜、お前かよ
    公共物破壊しといて逃げた奴だろ?」
パッチ「そういや、そんな事もあったかな」




????「それだけじゃないんだよね・・・
     ドン・パッチって、あの闇ブローカー
     ドン・コルネオの息子じゃん」

????「ウィルはそういうの知らないからな〜・・・」




ウィル「公共物破壊に高校生相手にカツアゲかよ
    とんだ悪人だな、ドン・パッチってヤツは、なぁ?」

パッチ「ムゥ、そんな呆れた顔して見やがって・・・
    俺がカツアゲだって?」


(アレ、カツアゲだったのか・・・?うーん、よくわかんねぇな)




パッチ「・・・・・・・」





パッチ「あぁ〜もぅ!考えたってわかんねぇよ!
    とりあえず、お前金出せ!」

ウィル「はぁ〜?お前、俺からカツアゲしようっての?
    バカじゃねぇの!そんな事して俺らが
    黙ってるわけねぇじゃん!!」


パッチ「じゃあどーしろっての、俺のこの憤りを
    どこにブツけろってんだよ!」

ウィル「はぁ?しるかッ」
パッチ(むぅ〜、なんかコイツムカツク!)



ウィル「あ〜ん?なんだその顔はぁ〜」

ウィル「なんか文句あるっての?
    悪いのは、オ・マ・エ・なの!」




パッチ「ウルセェ!コレだけは言える、
    俺はカツアゲしてねぇ!」


ベシッ


ウィル「うがっ」

????「うわ、手が早いな〜」



ウィル「お、おぉおお、お前コノ!殴りやがったなぁ〜!」

ウィル「許せねぇ!もぅ許せねぇからな〜!!」



????「なぁウィル、もぅ帰ろうぜ?」

????「あんましソイツに関わるなよ、
     ヘタすっと俺らが潰されるんだからさ・・・」


ウィル「何言ってんだよ、ハイネル!
    俺らが潰されるんじゃなくて、
    俺らがコイツを潰すの!」

パッチ「お、やるか?ゾロゾロと仲間引き連れなきゃ
    ケンカもできねぇってんなら、連れてこいよ」
ウィル「ムキ〜〜〜!!」



ハイネル「な、君さ
     本当にカツアゲされてたの?」

ジェット「い、いえ・・・・そんなコト・・・・・・
     パッチさんはそんなコトするような人じゃないです!」


ジェット(実際会う度にされてたけど・・・
     パッチさんだし・・・別に・・・)モゴモゴ


パッチには「悪人」「たかり屋」特質が入っているため、
必ずと言っていいほど、カツアゲされていたジェットくん
しかし、快くお金をくれていたため、
二人は何故か仲が良かった・・・・・



ハイネル「えっ、じゃあ勘違い!?」

ジェット「は、はい・・・」
ハイネル「なんだよぉ〜、やっぱウィルってバカだ!」


ハイネル「あ、あのさ・・・
     もぅアッチ治められないだろうから君から
     謝ってたって言っといてくれる?」

ジェット「え、あ、はい・・・わかりました」



ハイネル「頼むよ〜?ウィルはどーでもいいんだけど、
     俺はドン・パッチと争うのはゴメンだからさぁ」

ジェット「はい、わかりました」


ジェット(この人は怖い人じゃないみたい・・・)



パッチ「おい、そこのお前!
    ソイツから離れろよ!」

ウィル「あ?まだアイツを狙おうっての?
    懲りねぇヤツだなぁ〜」


パッチ「うっせ、テメーには関係ねぇだろ!」

ウィル「ハイネルくんが、今、あの少年をお前という
    魔の手から救ってくれてる最中だろがぁ〜、
    ジャマすんな!」


パッチ「魔の手だぁ?」
ウィル「ホントの事だろ〜?」

ハイネル「じゃ、頼むよ」
ジェット「ハイ」


ハイネル「もう行くぞ、ウィル!」




パッチ「大丈夫だったか?なんかされなかったか?」

ジェット「大丈夫でしたよ、パッチさん」
パッチ「お前に何かあったら、親父さんに申し訳ないからなぁ」


パッチ「それよりもアイツ、俺を悪者扱いしやがって・・・
    お前のせーだぞ、モタモタしてっから〜」

ジェット「え〜、そんな〜!」


パッチ「あのウィルって奴、自分が正義とでも思ってんのか、
    この俺にしつれーな事ばっか言いやがって・・・」

パッチ「お前、なんか考えろ・・・!
    アイツら懲らしめる、いや、やっつける作戦!!」


ジェット「えぇ!ボ、ボク、
     そうゆうのはちょっと・・・」

パッチ「なんだよ、お前、仮にも科学者の息子だろ?
    次に会う時までの宿題な!」
ジェット「えぇ〜」


結局、ジェットはハイネルの頼みを
パッチに言う事ができなかった・・・







カラーギャング 「HEAVEN」(ヘブン) のアジト





ウィル「聞いてくださいよ、ヘッド〜!」

ヘッド「どうしたんですか、ウィルくん」




ウィル「さっき噂のドン・パッチって奴に会ったんですけど
    アイツ、高校生をカツアゲしといて
    自分は悪くないとか言ってんですよぉ〜」

ヘッド「それはいけませんね、
    どこのどいつですか、そんな事を言ってるのは!」
ウィル「だからドン・パッチって奴ですよ」



ハイネル(わざわざヘッドに言わなくてもいいのに・・・)

ハイネル(もぅ、コレでアイツとの衝突は避けられないかもな、
     ウィルのバカヤロウめ・・・)


ヘッド「噂のドン・パッチくんですか
    僕はまだ会った事はないけど、
    そんなに悪い人だったんですか?」

ウィル「ハイ、そりゃもぅ!俺達のカラー見てもビビらないし
    ありゃ、俺達を舐めてますよ」
ヘッド「そうですか・・・」



ヘッド「いけませんねぇ、そんな悪い人は
    僕たちが懲らしめてあげましょう!」

                        ↑注:京子さんではない



彼の名は米沢田吾作、
フィアンセの京子さんとの結婚を前に
何故か、カラーギャング「HEAVEN」の頭(ヘッド)の座に
君臨した男である