第20話「大人の女性を目指す女」



パッチは、カセリンとギルバートがラブラブなのを見て、
そろそろ俺も誰か相手を探そうかと思って公園に来てみたが・・・・





「どいつもコイツもイチャイチャしやがってよぉ〜。」




「えっ!?なにそれ・・・・
もしかして、おっさんの娘さんギルバートと・・・!」

「えっ!?・・・うおっ」



「お、お前・・・マチルダだっけ・・・」

「今の、イチャイチャってギルバート達の事じゃないの?」


「・・・・・そうだよ・・・」






「やっぱりね〜。
ギルバート、あの子にはな〜んか心許してる感じだったしね〜」

「はぁ〜・・・。
俺もう家にいなくてもいいんじゃね?
家であいつらチュッチュ、チュッチュしやがって居ずらいんだよな〜、俺邪魔っぽいし〜なんかショックだし〜」





「あははっ、そうよね〜
自分の娘が男とチュッチュしてるの見ちゃったら、ショックよね〜」

「だったらさ〜、おっさん。アタシとチュッチュする?」




「おぉ、相手してくれんの?じゃあすっか〜」





「えっ!?・・・い、いや、そんな・・・」

ウソだバーカ




!!

ちょっとおっさん!!





「誰がガキとするかよ」

「何よ、ガキじゃないわよ!!
胸だってちゃんと出てるし、くびれだってちゃ〜んとあるんだから、もう大人の女よ!!」




「おぉ?じゃあ確かめてみるか?」
「え・・・!?」









ガタ・・・・



「あっちにモーテルあったよな、行くか?」

「え・・・・・・?」




「な、何言ってんのよ!!」

「おっさん正気!?
純真無垢なアタシに何をしようとしてんのよ!!
体なんて服の上からでもわかるでしょ!!?」






「ぶはっ!あーーっはっはっはっは!!冗談だって」

!! ちょっとおっさん!!




「何、本気にしてんだよ!!
あ〜〜おもしれぇ〜〜〜〜うははは!」






「・・・・もういいわ!!行ってやろうじゃないの!!」

「ックックック・・・え?」





「ほら、行くわよ!!コッチでいいの!?」

「え〜〜〜、行くの?」


「おっさんが言ったんじゃん!」





「わかったわかった、マチルダは大人の女性だよ」

「そ、そうよ!わかればいいの」




「(つか、実は俺童貞なんだよな・・・、
この歳で童貞・・・




子供もいるのに童貞って・・・なんだソレ)」









一方、その頃のカセリンとギルバートは・・・・






学校






「ギルバート〜〜〜!」




「ギルバート、起きて〜」

「ZZzzz・・・」




「ギルバート、起きてってば!」

「ん〜〜・・・?」





ムク・・・




「またこんな所でサボってたの?」

「うぅ〜ん・・・・」






「ふあぁぁぁ〜〜、授業終わった?」

「うん、もう帰ろう!」







「お、カセリンだ」



「おい、隣にいるのってあのギルバートだよな?」

「なんでカセリンと一緒にいるんだ?」




「もしかしてカセリン、
ギルバートと付き合ってるんじゃ・・・・」

「カルロスが言ってたよな、カセリンとキスしようとしたら
アイツが来て、いきなり殴られたって・・・・」



「そういや、他の奴も最近二人でいる所
よく見かけるって言ってたな・・・・」

「げぇ〜マジかよ〜!
ここらで一番カワイイのカセリンだったのに
よりにもよってあの暴れん坊将軍に取られるなんてさ〜」



「さすがに相手があのギルバートじゃ、
ヘタにカセリンに手ぇ出したりしたら俺達ボコボコにされるぞ・・・・」




「・・・・・・・」










BAR








「ねぇ、おっさん・・・」

「ん?」





「おっさん、奥さんいないの?」
「・・・・あぁ、いない」

「再婚は?」
「再婚どころか結婚すらしてねぇよ」




「え、じゃあ未婚なんだ・・・」




「未婚っつうか・・・・」

「(え・・・?未婚?
未婚ってなんだっけ・・・・)」




「じゃああの子は?カセリンだっけ・・・」

「子供だけ引き取ったって事?」




「アイツは俺の子供じゃないよ。」

「えっ!?でもそっくりじゃん!」


「それでも俺の子じゃねぇの!
まぁ、いとこの子供ってトコかな。色々複雑な事情があってね・・・」




「そうなんだ・・・」

「・・・・・・(じゃあおっさんに相手はいないんだ・・・・)」












数日後








カラン♪



「いらっしゃませ〜」












「ギルバート・・・」

「ん・・・?」







「・・・・・・ダレ?」





「アタシだよ!!」

「え?・・・・えっ!?マ、マチルダ!?」



「だ、誰かと思った・・・。」

「ねぇ、この格好どうかな?おっさん好きかな?」


「え、おっさん?誰だよ・・・」




「アンタがお世話になってる家のおっさんよ・・・・」

「え・・・・・・」















「た、ただいま・・・・」

「おう、ギルバート
こんな時間までどこ行ってたんだ?」



「ん?誰だその子は・・・・
(おいおい、また別の女連れ込むとか
何考えてんだコイツ・・・・カセリンいるってのに)」

「・・・・・この間来たマチルダだよ」



「ほぅ〜・・・・えっ!?」



「マチルダ!?どうしたんだそのナリは!!」

「お、おっさん、どう?似合うかな・・・・?」



「だーーーーーっはっはっはっは!!」

「ちょ、おま・・・何やって・・・・・ゲラゲラ」



「うははは、傑作!!一体どうしたんだ!?」

「そ、そんなにおかしいかな・・・・?」



「いや〜、結構キレイだぞ?」





「えっ・・・・!ほ、本当!?」




「なんか、妖怪人間ベラみたいで・・・・うぷぷ」

「よ、妖怪・・・・」



「もういい!おっさんのバカ!!」バタン

「あれ・・・?」





バタバタ・・・・

「おーい、マチルダ〜?」



「おいギルバート、なんだったんだ今の?」

「さぁ、俺もよく・・・・」




「・・・・・・・・・・」







「・・・・・(なんか、可哀想だな・・・・)」