28 どうすればいいんだ編


シルバ「うぎゃああぁぁっ
    ジェミーに振られたぁぁー!!」

シルバ「うわーん、ジェミー!」


パッチ(とうとう振られたか・・・・)




シルバ「僕のどこがイヤなんだよぉ・・・うぅ・・・」

パッチ(全部だろ)キッパリ



シルバ「ジェミーに捨てられたら、僕生きていけないよぉ・・・」

シルバ「ジェミーがいない人生なんて・・・・地獄だ・・・・」


シルバ「僕を捨てるなんて・・・
    ジェミーなんかキライキライ・・・」

シルバ「新しい恋でもしちゃおっかな〜・・・・」




シルバ「・・・・ジェミー以上の女性なんていないよ・・・ぐす」

シルバ「会いたいよ〜ジェミー・・・
    いつもみたいに笑ってくれよぉ〜・・・・
    うぅ・・・・・」












一方、ジェミーは・・・


ジェミー「うっ・・・うっ・・・」

ジェミーはシルバに裏切られた辛さと、
別れた寂しさから、涙が止まらなかった・・・




ジェミー「最初から判ってた事じゃない・・・
     出会った時から、
     シルバは色んな女性に手を出してたもの・・・
     一人に縛られる人じゃないのは判ってたけど・・・」

ジェミー「でも、やっぱり・・・・
     悲しいよ、シルバ・・・・ぐすっ」














―翌朝―




カセリン「ねぇパパ、昨日シルバお兄ちゃん
     何かあったの?」

パッチ「あぁ・・・・
    彼女に振られたらしい」


カセリン「へぇ〜」
パッチ「だからってシルバには近づくなよ?」

パッチ「こうゆう時に慰めたりすると、
    後で困る事になるからな・・・
    いいか、ほっとくんだぞ!」


カセリン「わかったよぉ」




カセリン「最近のパパは心配性だよね」
パッチ「ど、どこがだよ・・・・」

カセリン「なんか、シルバお兄ちゃんに対しても
     冷たい感じだし・・・」
パッチ「そ、そんな事ねぇよ・・・普通だよ普通」
カセリン「そうかな?」


カセリン「今シルバお兄ちゃん、とっても悲しい思い
     してるみたいだから
     あんまりいじめちゃダメだよ、パパ」

パッチ「い、いじめてねぇし・・・・
    ちょっと距離置いてるだけだよ」




カセリン「それよりさ〜、パパ
     ちょっとお願い聞いてくれる?」

パッチ「ん?なんだよ・・・・」


カセリン「うん・・・あのね・・・」

カセリン「お風呂に貼ってあるポスター取って」



パッチ「なんでだよ
    いいじゃん、コレ」
カセリン「やぁだ〜!」

パッチ「今大人気のサッカー選手だぞ!
    どこがイヤなんだよ」


カセリン「嫌なモンは嫌なの!」
パッチ「え〜!」



カセリン「ね、パパ剥がしてよぉ」

パッチ「理由言ってくんなきゃヤダ」
カセリン「パパァ〜!」


パッチ「はいはい、もう終わり!
    俺はやる事があるから・・・・」

カセリン「・・・・・・・」


カセリン「はぁ〜、パパって年頃の女の子の気持ち
     わかってないよなぁ〜」

カセリン「これじゃあ、お風呂入れないよぉ・・・」








―夕方―




シルバ「うわーん、ジェミー・・・」

パッチ「まだ泣いてんのかよ・・・」


シルバ「パッチ、ひどいよぉ〜
    少しは慰めてくれたっていいじゃん」

パッチ「ヤダ!」キッパリ
シルバ「冷たい・・・」



シルバ「二人とも、僕がこんなに傷ついてるの知ってて
    ほっとくなんてヒドイよ・・・・」

ジャンク「何を言ってるんだ、お前が悪いんだろッ!」
パッチ「そ−だそ−だ」


シルバ「二人ともヒドイよ・・・
    僕がジェミーに振られてそんなに面白いの?」

ジャンク「甘えるな、
     お前が次の浮気相手とか言って
     余裕こいてんのが悪い」
パッチ「そーだそーだ」


シルバ「う・・・・
    それは・・・・認めるけど・・・・」

ジャンク「もう解放してあげれば?
     お前みたいのは一人に縛られるタイプじゃないだろ」
パッチ「そーだそーだ」



シルバ「でも他の女の子に振られるより、
    ジェミーに振られるのが一番嫌なんだよぉ〜!」

シルバ「ジェミーは手放したくないの〜!」
パッチ「じゃあ他の人に手ぇ出すのヤメロよ」


シルバ「それが出来れば苦労はしないよぉ・・・クスン」

パッチ「出来ないのかよッ!」




パッチ「この間は、運命の人とか言っといて
    ホントは違うんじゃねぇの?」

パッチ「お前にはその気はないみたいだし」


ジャンク「そうだな・・・
     彼女のために頑張ろうともしない奴はな〜」

シルバ「うぅ・・・・」


シルバ「なんだよ・・・・
    ジャンクなんて童貞のくせに・・・!」

ジャンク「ドキッ」
パッチ「ドキッ」









―夜―




シルバ「うわーん、ジェミー!」

カセリン(シルバお兄ちゃん、今日ずっと「ジェミー!」って
     言いながら泣いてる・・・・
     シルバお兄ちゃんがどんなにその人の事を
     好きでも、どうしようもない事なんだね・・・)




パッチ「お前、いい加減泣きやんでくんねぇかな・・・
    酒が不味くなる・・・」

シルバ「だって・・・・
    僕もう、どうすればいいか・・・」


シルバ「どうすれば元の関係になるのかわかんないよぉ〜
    わ〜んっ」

パッチ「ムリだろ」



シルバ「うぅ・・・クスンクスン」

ジャンク「なんか考えてあげれば?」
パッチ「なんで俺なんだよ・・・」


シルバ「ぐす・・・ぐす・・・」




パッチ「・・・・・・・・」



パッチ「あ〜もう、わかったよ!
    シルバ、もううじうじすんなよ!」

シルバ「だって・・・・」
パッチ「お前は一回振られたからって、
    簡単に引き下がるような男なのか?」


シルバ「ううん・・・」
パッチ「なら、もう泣いてんな!
    振られたってこの世にゃお前よりもっと
    ヒドイ振られ方してる奴もいる・・・」

パッチ「そんなにジェミーの事が好きなら諦めんな!」
シルバ「うん・・・」


ジャンク「ここらで諦めろよ・・・」

ジャンク「お前がしつこく付きまとって、
     うっかり元の関係に戻ったとしても
     同じことの繰り返しになるぞ」







シルバ「うがあぁぁぁっ!」

パッチ「ちょっ・・・
    ジャンク、お前余計な事を・・・
    落ち着けってシルバ!」
ジャンク「本当の事だろッ」


シルバ「じゃあどうすればいいんだよ・・・
    僕は・・・諦めたくなんかないよ・・・うるうる」

パッチ「諦めなくたっていいんだって!
    お前自身が変わればジェミーだって
    気が変わるかもしれないだろッ!」


シルバ「僕自身が・・・変わる?」
パッチ「そう、変われるよな?」

シルバ「どうやって?」
パッチ「そんなの、もう浮気しなきゃいい」
シルバ「そんなの信じてくれないよぉ〜」



パッチ「じゃあ身を固めれば?」
シルバ「身を固める?」

パッチ「結婚ってこと」



シルバ「結婚・・・・・」
パッチ「そうだよ!結婚すりゃいい!」

シルバ「ケッコン・・・・」


シルバ「僕と・・・ジェミーが?」
パッチ「そうだよ!」

シルバ「で、ででででも結婚って・・・」


パッチ「だーいじょうぶだって、
    お前ほどの奴が結婚すると決めたとありゃ
    ジェミーだって受け入れてくれるさ!」

シルバ「そ、そうかな?」
パッチ「あぁ!自身持てよ!」


シルバ「で、でも・・・もし断られたら・・・」

パッチ「もし断られても、そこで諦めんな!
    自分の想いをジェミーにぶつければいい!」



シルバ「パッチ・・・・」


パッチ「おう!」





シルバ「ありがとう!」ガバッ

パッチ「お、おう・・・・
    何も抱かなくても・・・
    てか、放せ・・・暑い・・・」







この時、パッチは自分がカセリンに言った忠告を
自ら実践している事に気づくことはなかった・・・・






ジャンク「・・・・なんで、そんなに人を好きになれるんだ」

ジャンク「シルバって・・・・不思議・・・」






ジャンク「シルバも、結構いろいろ考えてたりするのかな・・・」



ジャンク「結婚か・・・・
     そんなに上手くいくかな・・・」



ジャンク「でも、やっぱり泣き顔より
     笑ってる方がいいな・・・」




シルバ「ジェミーと結婚・・・
    ジェミーと・・・・」











―翌朝―






カセリン「パパ、誰コレ」
パッチ「コレって言い方はないだろ」

カセリン「ポスター変えればいいって話じゃないんだよ・・・
     それよりなんでみんな裸なのさぁ!」
パッチ「じゃあ誰ならいいんだよ」




カセリン「そーゆう事じゃなくってさ・・・・」





(なんでわかんないの・・・、パパ)