21 タトゥーギャング結成編



パッチとカセリンがカラーギャングと会ってから翌日、
シルバが噂を聞きつけたようで、聞いてくる



シルバ「ねぇねぇ、パッチ〜
    昨日カラーギャングっていうのに絡まれてたって
    ホント?」

パッチ「あぁ、あれね・・・・」


シルバ「まいっちゃうよね〜、都会って変な集団多くてさ〜
    僕も何回か絡まれたコトあったけど、
    ジェミーが助けてくれたっけ〜・・・・・」

パッチ「ふ〜ん、お前女に助けられてんのか、
    情けねぇな〜」


シルバ「いいの!僕は情けないけど、
    ジェミーがしっかりしてるから
    僕はコレでいいのさ〜」

パッチ「あっそ」



シルバ「ジェミーは僕の運命の人なんだ・・・!」

シルバ「でも、もうダメかも・・・・
    ジェミー、許してくれないし・・・・」



パッチ「お前が浮気ばっかしてっからだろ!」

シルバ「うん、そうなんだけどね
    でも、パッチだってわかるでしょ?
    浮気は男の性っていうか・・・・」
パッチ「男をみんなお前と一緒にするんじゃねぇよ」


シルバ「あ、そっかパッチは男専門だっけ」

パッチ「! お、お前・・・・」
シルバ「やだなぁ〜、嘘だって!
    本気にするワケないじゃない。
    カセリンちゃんだっているんだしさぁ〜」


パッチ「ま、まぁな・・・・」



シルバとジャンクは、カセリンが過去の人間だとはしらず、
パッチの娘だと思っているのだ。




シルバ「あ、ジャンクおはよー」
ジャンク「おう」

パッチ「てか、もう昼過ぎだっての」



シルバ「それよりさー、パッチ
    気をつけた方がいいよ?」
パッチ「ん?」

シルバ「ギャングってのは、一度獲物見つけたら
    とことん潰しにかかる集団らしいから・・・・」


パッチ「んー・・・・」
シルバ「パッチ、聞いてる?」

パッチ「・・・・・なんか、どーでもいい」
シルバ「パッチ!カセリンちゃんもいるんだから
    しっかりしてよっ!!
    ・・・・・て、僕が言える立場じゃないんだけどさ」




シルバ「パッチ、どうしたの?
    元気ないけど、何かあった?」

パッチ「ん・・・・、あぁ・・・別に・・・・」



シルバ「パッチ、悩みがあるなら言ってよ!
    相談に乗るよ!」

パッチ「ん・・・・・」



パッチは昨日の一件からずっと、カセリンの事で悩んでいた


自分の事を父親だと思ってるカセリンだが、
本当は過去にちゃんと両親がいるのではないかと・・・・





シルバ「パッチ〜・・・」
パッチ「あ、あぁ・・・それがな・・・」

カセリン「パパ、大丈夫だよ!」


パッチ「カセリン・・・・」

カセリン「パパ、昨日の事で悩んでいるんでしょ?」
シルバ「昨日の事?」
パッチ「う・・・ん・・、まぁ・・・・」




カセリン「だったらさ、パパもギャングに
     なればいいんだよ!」



パッチ「・・・・・・・・・・は?」

シルバ「あ、それいいんじゃない?
    面白そ〜!」
カセリン「ね!だからパパ、そんなに悩むことないよ!
     あんな人達、パパなら倒せるよ!」
パッチ「・・・・・君たち、何言ってんの?」



カセリン「知ってるよ!ギャングって何か仲間だと
     わかるモノが必要なんでしょ?」

カセリン「パパのね、その腕についてるタトゥーってやつ
     アタシ付けたかったんだぁ〜」
パッチ「え・・・・・?」
カセリン「ねぇ、いいでしょ?
     パパとお揃いの犬のマーク付けたいの!
     だってソレ、カッコイイんだもん!」


パッチ「犬・・・・」



カセリン「ね、シルバおにーちゃんも付けたいよね!」

シルバ「え・・・・う、うん・・・」


ジャンク「何、タトゥーギャングでも作んの?」
パッチ「ん〜、なんかそうみたい」

ジャンク「お前が悩んでるのって、別のコトだろ」
パッチ「え、うん・・・・」


ジャンク「まぁ、言いたくないなら別にいいけど、
     あんまり一人で思いつめんなよ?」
パッチ「あぁ・・・・」






というわけで、
タトゥーギャング「ケルベロス」が結成したのだった




シルバ「まさか、犬の刺青入れさせられるとは・・・・
    僕の身体、キズものにされちゃったなぁ〜」


ジャンク「気にするな、お前は既に
     汚れまくってるから・・・・」

シルバ「あ、そうか〜」




カセリン「ねぇパパ〜、なんでアタシだけダメなの?」
パッチ「お前はまだ子供だろっ」

カセリン「ねぇお願い〜!
     アタシもタトゥー入れたいよ〜!」
パッチ「ダーメ!」
カセリン「パパァ〜・・・・
     アタシだけ、のけ者なの?」


パッチ「そんなわけないだろッ
    お前には、ヘッドという重要な役割があるんだ」

カセリン「えっ!ヘッド!?」
パッチ「そうそう、これはお前にしかできん役だ
    刺青はもうちょっと成長してから入れような!」


カセリン「うん、わかったー!
     アタシ、頑張る!」

パッチ「よし、頼りにしてるぞ!
    ヘッド!」
カセリン「うんっ!!」



パッチはカセリンのおかげで、
自分が悩んでいた事などすっかり忘れていたのだった・・・







その夜、自宅前にデル様がジャンクに会いに来ていた
それをシルバが口説こうとデル様に近づく・・・・


シルバ「ねぇ、君カワイイね♪
    うちの前で何してるの?」

デル様「まっ!なんですの、アナタ・・・・」


デル様「ワタクシはジャンク様に会いに来たのです!」
シルバ「ジャンクに?」

シルバ「おかしいなぁ・・・・
    ジャンクはバンパイアは嫌いだったと
    思うんだけど・・・・」


シルバ「ねぇ、それよりさ
    僕といい事しない?」

デル様「ちょ、ちょっとやめてください!
    ワタクシはジャンク様に・・・・」


シルバ「なんだよ、ジャンクジャンクって・・・・」

デル様(何かしら、この方は・・・・
    ジャンク様のお知り合いみたいですけど・・・・)


デル様(やはり、街中で偶然会う方が邪魔な方がいなくて
    良いですわ)

デル様(今日はもう帰りましょう)




その頃のジャンクはというと・・・・
ゴーストハンターの仕事に励んでいた


ゴースト「うおおおぉぉぉ!
     せめてメシぐらい食わせてくれたって〜」

ジャンク「ゴーストが人間の食べ物食べてどうする!
     いいからさっさと成仏しろッ!」


ゴースト「しえぇぇぇぇ〜」


食べ物を持ったまま、バンシー除霊機に
吸い込まれるゴーストであった・・・・


ジャンク「あの世で思う存分食うがいい・・・・」