第六話「末の弟、アールグレイの反抗期」

「それじゃ、今度は門限を守ってね!
くれぐれもお母様に怒られなさい!」

「は、はーい・・・」






「・・・・ね、もう0時過ぎてるよね?」


「あぁ、もう2時過ぎだぜ?」

「ど、どうしよう・・・兄貴〜」






「こぉら!アンタ達ぃ〜?」

ビクッ





「こらプレジャ、あんた一応お姉さんでしょ?
こんな遅くまで弟達を連れ回してー!」

「わっ、タンマタンマ!アタシ悪くないわよぉ〜〜」







「まぁいいわ、とりあえず中に入りなさい!」

「はーい・・・」










「アッサム・・・」

「ん、何?プレジャ姉」










「あ、あの・・・
助けに来てくれて、ありがと・・・ネ・・・」

「あ・・・・、うん・・・
どってことねぇよ・・・・・」










姉からお礼を言われるのが





珍しくて・・・・・







なにやら照れくさかった・・・


















「あの・・・ね、起きた時アッサムが居てくれたから
怖くなかったんだよ・・・!」

「そ、そっか・・・」



「うん・・・」










「それよりケガとかなかったか?
ヒドイ事されたんじゃないのか?」

「ううん、大丈夫だよ。
心配してくれてありがと♪」







「このお礼はいつか必ずするからね!」

「いいよ、
プレジャ姉が無事だったんだから
それで十分だって・・・」






「うん・・・でも・・・」

「いいって!
それよりアイツらまたプレジャ姉を狙うかもしんねぇから
あんまり独りで行動すんなよな!」





「うん、気をつけるよ」

「(アッサム・・・ありがとう)」













「あ、母さんに殴られそうな予感がする・・・」

「中で待ち構えてるわね・・・」







「あら、おかえり」


「あ、おねーちゃんまだ起きてたんだ」

「そうよー、アンタ達心配して母さんがずっと起きてるんだもん
アタシも付き合ってたのよ!」



「おねーちゃん、ありがとう。・・・にしても、なんで水着?」




「アッサム!あんたが付いていながら何してたの!!」


「お、落ち着いて母さん!」




ダージリン!アンタ臆病者なのに
こんな時間まで母さんを心配させないでちょうだい!」

「わっ、ごめんなさいごめんなさい!殴らないで〜〜〜!」



「(・・・・・・・もぅ行っていいかな)」

















―――翌朝―――







モグモグモグ・・・・・




「なんか昨日の夜は騒がしかったなぁ〜」

「にーちゃん達遅く帰ってきたみたいだし・・・」



モグモグ・・・



「いいなぁ、
僕ももうちょっと大きかったら一緒に遊べるんだけどなぁ・・・」

「ずるいよな、にーちゃん達だけ・・・・モグモグ・・・」






「こーなったら僕だって好きにしちゃうんだからね!」








「フンフ〜〜〜〜ン♪」









「・・・・・・アールグレイ?」

ドキッ





「こんな所で何してるの?学校は?」

「お、お母さん・・・・」




「アンタまさか・・・
学校サボったの?」

(あっちゃぁ〜)





「あ、あのねお母さん。
僕、今日はさ・・・・」

「学校、サボったのね?」


「え、えっと・・・あのですね・・・」





「サボったんでしょ?」

「あ、あの・・・」


アールグレイ!」



「・・・・はぃ」






「じゃ今すぐ行きなさい!」

「えー、もぅお昼になりますよぉ?」


「アルちゃん?行ってらっしゃい」


「ふ、ふぁい・・・」






「(ちぇっ、サボれたと思ったのに・・・)」

「あれ、アールグレイ?」



「プーン・・・」









この日から、アールグレイ












グレた・・・・